物流コストの低減に有効な施策①

「物流コストの低減」というテーマは、実際にコラムを読んでいただいている皆様におかれましても重要な課題として認識されているのではないでしょうか。今回と次回のコラムではこの物流コストの低減というテーマをキーワードとしたいと思います。

弊社は海上コンテナ輸送事業を手がけておりますが、ドレージ輸送も扱っております。一般の方には馴染みがないと思いますが、ドレージ輸送というのは、輸入されてきたコンテナから荷物を実際に取り出すことなく、コンテナごとそのまま目的地まで輸送することを意味しています。

実際に荷物を取り出す作業のことを物流業界用語で「デバンニング」と言いますが、デバンニングにはコストがかかるため、デバンニングを行わないドレージ輸送の活用は物流コストの低減という観点から非常に有用です。(ちなみに、コンテナに荷物を詰め込むことを「バンニング」と言いますが、「デバンニング」、「バンニング」共に和製英語なので、海外の人には残念ながら通じないようです。)

そして、ドレージ輸送のメリットはコスト削減にとどまりません。デバンニングに必要な荷役作業である、パレットと呼ばれる専用の台に荷物を載せる作業やフォークリフトでパレットを運ぶ作業が発生しない分、輸送にかかる時間をトータルで短縮することが可能となります。

また、荷役作業が発生しないということは作業者側が被害を受ける事故なども低減されることを意味し、より安全な物流環境を実現することに繋がります。そして、デバンニングにより被害を受ける可能性があるのは作業者だけではありません。コンテナに積み込まれている貨物もダメージを受ける可能性があり、その場合は保険会社への連絡や各種手続きが必要となってきます。お気づきの通り、このようなケースでは保険料として物流コストの増大、保険申請に必要な作業時間の増加という形で事業者側に負担となって跳ね返ってくることとなるでしょう。

以上、ドレージ輸送のメリットについてまとめましたが、もちろんデバンニングが必要なケースもありますので、ケースバイケースで柔軟に対応することが求められています。
実際に当社では海上コンテナからの荷卸し、荷積といった荷役作業も請け負っておりますので、お客様の多様なご要望にご対応させて頂いております。是非、お気軽にお問い合わせください。