世間は夏休みに入りましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。先日、Amazonジャパンが発表したところによると、この夏休みを利用し、高校生向けに1日職業体験プログラムが開催されたとのこと(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001031.000004612.html)。我々物流業界に携わる者として、中学生や高校生の職業体験先として物流業界が選ばれることは嬉しい限りです。
実際にAmazonジャパンが実施したプログラムを具体的にご紹介すると、プログラムは全部で2回に分かれており、1回目のプログラムでは、従業員全員がリーダーシップを発揮しながら働くために必要とされている考え方「Our Leadership Princilples」について学ぶ授業や、Amazonの倉庫内を動き回る自動走行ロボット「Amazon Robotics」について実際にプログラミングソフトウェアを利用しながら学ぶ授業などが用意されています。
2回目のプログラムでは、実際に高校生がAmazonの倉庫内を見学するのですが、1回目のプログラムで学んだ座学の内容をAmazon社員が高校生に一人ずつ付き添いながら説明を行い、顧客の注文が発生してから商品が発送されるまでの一連の流れを目で見て理解を深めることができる内容となっています。
物流業界は社会の「縁の下の力持ち」のような存在であるため、多くの方々にとって普段接する機会が少ない世界ですが、その魅力をどのようにすれば世間にもっと伝えることができるのかというテーマは、物流業界に携わる私たちにとって、考え続けなければならない重要なテーマだと思います。
そのような中で、このAmazonの取り組みが非常に興味深いと感じましたのは、物流という業界がロボット工学やプログラミング技術など、まさに現代の最先端の技術が必要とされている業界であるということに改めて気付かされたからです。2017年にソニー生命株式会社が行った調査によると、男子中学生・男子高校生が将来なりたい職業として選んだ職業としてITエンジニア・プログラマーが1位に輝きましたが、このような背景を考えると、多くの若い人材が夢と希望を持ちながら物流業界に関わってくれる、携わってくれる未来もそう遠くはないのではないかとも思います。
当社もコンテナ輸送、荷役作業から倉庫管理と多岐にわたり業務を行っておりますが、同様に物流業界と一言でいえども実に多くの業務内容が含まれています。その分、ITなどの最先端技術でまだまだ改善できる領域も多いのではないでしょうか。若い人たちと一緒にこの業界に新しい風を巻き起こし、業界全体を少しでも盛り上げることができればどんなに嬉しいことでしょう。このコラムは物流業界について多くの方に少しでも知っていただきたいという思いで始めましたが、この活動を続けるとともに、他に何か新しい取り組みができないか、私たちも考え続けたいと思います。