海上コンテナ Q&A -その1-

いつもコラムをお読み頂きありがとうございます。読者の方から、改めて海上コンテナ輸送にまつわる基礎的なご質問をいただくことが何回かありましたので、今回のコラムでは、主に物流初心者の方向けにQ&A形式で海上コンテナについてご説明したいと思います。

Q. 海上コンテナってそもそも何?普通のコンテナと何が違うの?

A. コンテナというのは、色々なものを積んで運べる箱という意味ですが、海上コンテナと言えば、そのうち国際的に規格が統一された貨物輸送用の箱を意味しています。日本は周囲が海に囲まれており、諸外国との間で輸送する際に海を越えるため海上コンテナという言い方をしていますが、もちろん(日本国内の)陸上で輸送もされます。また、国際的な規格は長さで大きく2つに分類され、20フィート(約6メートル)のものと40フィート(約12メートル)のものがあります。

Q. 海上コンテナのドライバーにはどうしたらなれるの?

A. 海上コンテナのドライバーになるためには2つの免許が必要です。1つは、「大型免許」、もう1つは「牽引免許」です。「大型免許」の取得に必要な条件の例を挙げると、普通自動車免許を持っている人でかつ3年以上の運転経験がある人というようなものなります。普通自動車免許を取得するには18歳以上であることが必要ですが、そこから3年以上の運転経験が必要なので、最低でも満21歳以上であることが必要ということになります。また、「牽引免許」は車両重量が750キログラムを超える車を運転する際に必要となる免許ですが、取得には「大型免許」と同様の条件(普通自動車免許を3年間以上保持している、など)が必要になります。

Q. 海上コンテナのドライバーと他の運送ドライバーの違いは何?

A. 海上コンテナドライバーの仕事は大別すると、コンテナをヤード(港にあるコンテナ置き場のこと)から目的地に運ぶ仕事と、出発地からヤードまで運びに行く仕事があります。前者が輸入で後者が輸出に関わるものですが、いずれにしても港を中心としてコンテナを運ぶことになります。非常に多くの海上コンテナが港(ヤード)に集まってくるため、コンテナを積み下ろしできるまで待ち時間が発生することが多く、長い時では数時間〜10時間程度待ち続けることが必要になるケースもあります。一方で、コンテナという非常に大きな貨物を積み下ろしする際にはクレーンなどを利用することが多いので、ドライバーが体を使う作業をする必要はそれほどないと言えるでしょう。

今回のコラムでは、海上コンテナのドライバーという観点から簡単なご質問にお答えしました。次回以降も分かりやすい形でご質問にお答えしていきたいと思います。