今回のコラムでは、海上コンテナを船に積んだり、船から降ろしたりする港湾でどのような設備、機械が使われているかについて取り上げてみたいと思います。
海上コンテナは、港に到着したらそのまま船へ積み込まれるわけではありません。巨大な港では、さまざまな専用機械が役割を分担しながら、コンテナを効率よく運んでいます。
なかでも、とくにコンテナ港で活躍する、代表的な4つの機械をご紹介したいと思います。
① ガントリークレーン|船と陸をつなぐ巨大クレーン

港でひときわ目を引く、大きなクレーン、それがガントリークレーンです。
非常に大きなクレーンなので、港湾の近くを電車で通ったりされたことがある方は一度でも見たことがあるのではないでしょうか。
役割は、コンテナ船と陸の間でコンテナを積み降ろしすることです。数十トンにもなるコンテナを持ち上げ、正確な位置へ運びます。
世界最大級のコンテナ船には数千~数万本ものコンテナが積まれており、ガントリークレーンは港の物流を支える「花形」ともいえる存在です。
② ターミナルトラクター|港の中だけを走る運び屋

ガントリークレーンが船から降ろしたコンテナを、そのまま船の近くに置いておくわけにはいきません。そこで活躍するのがターミナルトラクターです。
港の構内専用に設計された車両で、シャーシ(コンテナを載せる台車)をけん引しながら、ヤードや岸壁の間を何度も往復します。
一般道を走るトレーラーとは異なり、港の中で効率よくコンテナを運ぶことに特化しています。
③ RTG|コンテナを積み重ねる門型クレーン

ヤードに運ばれたコンテナは、出港や搬出の順番まで保管されます。その保管作業を担うのが**RTG(Rubber Tyred Gantry Crane)**です。
タイヤ付きの門型クレーンで、コンテナを数段積み重ねたり、必要なコンテナだけを取り出してシャーシへ載せたりします。
港では限られたスペースを有効活用する必要があるため、RTGは非常に重要な役割を担っています。
④ リーチスタッカー|自由に動けるコンテナハンドラー

リーチスタッカーは、大型フォークリフトのような見た目をした荷役車両です。先端の専用装置でコンテナをつかみ、自ら走行しながら運ぶことができます。
比較的小規模なコンテナヤードや物流拠点では、RTGの代わりに活躍することも少なくありません。コンテナを移動させたり、トラックへ積み込んだりと、柔軟な作業ができるのが特徴です。
港では、それぞれの機械がリレーのように役割を引き継ぎながら作業を進めています。
コンテナ船
↓
ガントリークレーン(船から積み降ろし)
↓
ターミナルトラクター(ヤードへ運搬)
↓
RTG・リーチスタッカー(保管・積み替え)
↓
ターミナルトラクター(岸壁へ運搬)
↓
ガントリークレーン(船へ積み込み)
一見すると港にはコンテナが並んでいるだけに見えますが、その裏では多くの専用機械が連携し、24時間体制で世界中の物流を支えています。
まとめ
海上コンテナ輸送は、トラックだけで成り立っているわけではありません。
・ガントリークレーン:船と陸をつなぐ
・ターミナルトラクター:港の中で運ぶ
・RTG:コンテナを保管・積み重ねる
・リーチスタッカー:自由に運び、積み替える
それぞれが得意な役割を担い、バトンをつなぐようにコンテナを目的地へ送り出しています。
普段はなかなか目にすることがない港の仕事ですが、こうした機械たちの連携によって、私たちの身近な商品が世界中へ届けられているのです。
