RORO船とモーダルシフト

皆さんはRORO船という言葉をお聞きになられたことがありますでしょうか。
近年、二酸化炭素排出量の削減という観点からモーダルシフト(環境負荷や労働負担の大きいトラック輸送から、鉄道や船舶輸送へ転換すること)が注目を浴びていますが、その実現のための施策の一つとして、RORO船の活用が重要視されています

RORO船とは、Roll-On/Roll-Off船を簡単に言い換えたものですが、それぞれ英語の意味を和訳すると、Roll-On=(車が)そのまま乗り込む、Roll-Off=(車が)そのまま降りるという意味になります。

通常のコンテナ船では、トラックからコンテナだけを切り離し、クレーンでコンテナを吊り上げ、一つ一つ乗せていきます。一方のRORO船ではトラックがそのまま船に乗り込み、運転席部分のヘッドだけを切り離すことでコンテナとシャーシを一緒に乗せた状態で輸送することができます。

通常のコンテナ船に比べ、RORO船のメリットは、クレーンなどを使わずにトラックのまま船にコンテナを運ぶことができるため、作業時間が短くなるという点があげられます。

RORO船の一連の流れについて詳細をまとめると、以下のようになります。
1. 出発港でトラックがコンテナを乗せたまま船の中に入ります。
2. そこでヘッド(運転席部分)だけを切り離し、コンテナとそれを支えるシャーシだけを船の中に残します。
3. 船でコンテナとシャーシを輸送します。
4. 到着港でヘッドだけを船に乗せ、コンテナが載せられているシャーシと連結させます。
5. トラックが船から降り、最終目的地までそのまま輸送されます。

国際的な輸送でこのRORO船が活用されることはまずないのですが、国内の輸送においては徐々に活用事例が増えつつあり、時速20ノット(時速約40km)を超える速度で航行できる船舶も出てきています。

例えば、川崎汽船株式会社の子会社である川崎近海汽船株式会社の清水-大分航路では、週5便、1回あたり20時間という短時間でRORO船を運行しています。

Amazonや楽天で購入したものが数日のうちにすぐ届くという私たちの暮らしの利便性も、このような海上輸送が積極的に活用されることで実現されていると言っても過言ではありません。

物流業界のアップデートは私たちの暮らしのアップデートに直結していると言っても良いでしょう。
当社も日々改善を重ねていくことで、社会をよりよくする一翼を担い続けたいと思います。