コンサルティング事例紹介-その⑥

前回、前々回と、コスト削減について車両の整備という観点でいくつかの方策をご説明して参りましたが、今回以降のコラムでは多くの事業者様の関心が比較的高いであろう、様々な補助金、助成金制度について具体的にご紹介したいと思います。事業者様ごとに活用可能な制度は異なるかもしれませんが、実に色々な制度が存在しているということだけでも実感して頂ければ、と思います。

まず最初に取り上げさせていただくのは、全日本トラック協会および各都道府県トラック協会が設けている、「ドライバー等安全教育訓練促進助成制度」です。長期的な視点で見ると、コスト環境の改善や労務環境の改善に繋がるため、ドライバーの安全に対する意識の向上は各事業所様にとって喫緊のテーマであると今までも述べて参りましたが、どのような具体的施策を実行すればよいか迷われている事業所様も多いのではないでしょうか。

そのような際に利用できるのが「ドライバー等安全教育訓練促進助成制度」です。(ご参考URL:http://www.jta.or.jp/yushi_jyosei/h30anzen_kyouiku.html)
具体的には、1泊2日の一般研修または2泊3日、3泊4日の特別研修にドライバーを派遣すると、一般研修の場合は一律1万円が、特別研修の際は受講料の7割以上が助成される、というものです。

この制度が特に優れているのは、所定のカリキュラムを修了すると「修了証」が発行されますが、助成金を受けるためにはこの「修了証」に加え、さらに参加報告書のようなレポートを添えて指定の協会側に提出しなければならないという点にあります。ドライバーの方が自ら報告書を作成する必要があるため、受動的になりがちな研修が能動的なものとなり、より安全に対する意識向上が図れるものと思われます。また、レポートの提出期限も研修終了後7日と細かく規定されており、その結果、研修内容を忘れないうちに頭の中で振り返ることになるため、記憶の定着という観点でも非常に優れている制度と言えるのではないでしょうか。

「ドライバー等安全教育訓練促進助成制度」は一例ですが、他にも様々な補助金、助成金制度が存在しています。これらの制度はコスト削減という観点でも十分魅力的ですが、広い視野で考えると「安全意識の向上」や、「経営の安定化」という観点でも十分効果を発揮すると思われます。このように、当社では単なるコスト削減にとどまることのない施策を模索、ご提案し、課題解決のご支援をして参ります。物流全般にわたり、どんなことでも問題ございません。お悩みごとなどがございましたらお気軽にお問い合わせ頂ければ、と思います。現役社長自らが今までの経歴を生かし、御社の課題に対して、昨今の物流業界を取り巻く様々な問題・環境変化に応じた対策をご提案させて頂きます。