コンサルティング事例紹介-その⑦

前回のコラムでは、コスト削減の観点で補助金、助成金の活用について具体例を取り上げながらご紹介いたしました。特に、「ドライバー等安全教育訓練促進助成制度」という助成金制度について詳細を説明させていただきましたが、このほかにも実に色々な補助金・助成金制度が存在しています。今回のコラムではその中からいくつかの制度について具体的にご紹介したいと思います。

まずは、安全対策面で利用できる制度の例をあげると、「衝突被害軽減ブレーキ装置導入促進助成事業」、「安全装置等導入促進助成事業」などがあります。

「衝突被害軽減ブレーキ装置導入促進助成事業」は、衝突被害軽減ブレーキ装置(いわゆる自動ブレーキ)を導入する際にその費用の2分の1(上限10万円)が支給されるというものです。対象となる企業に制限(資本金3億円以下または従業員300人以下)があり、また対象となる車両に制限(車両総重量3.5トン以上8トン未満)がありますが、自動ブレーキ搭載車は非搭載車に比べ追突事故が減少するという調査結果も公表されていますので、まだ非搭載車を多数保有しておられる事業者様は本制度の活用を考えられてはいかがでしょうか。

一方の「安全装置等導入促進助成事業」では、側方視野を確認することができるサイドビューカメラや、後方視野を確認することができるバックカメラの導入時にその費用の2分の1(上限2万円)が助成されます。また、飲酒運転を防止するアルコール検知器やアルコールインターロック装置(アルコールが検知された場合にエンジンの始動を防ぐ装置)にも適用可能なので、ドライバーの飲酒運転を防止する方策に頭を悩ませておられる事業者様にとっても有効な制度となっています。

以上が安全対策面で活用可能な助成制度ですが、上記以外にも環境対策を目的とした助成金や、そもそもの経営環境の改善を目的とした助成金も存在しています。例えば、環境対策面ではエアヒーターや車載バッテリー式冷房装置の購入費用が半額助成される「アイドリングストップ支援機器導入促進助成事業」などがありますし、経営環境改善面では、準中型免許の取得のために指定教習所などでかかる費用が助成される「準中型免許取得助成事業」などがあります。

以上取り上げさせていただいた助成事業はどれも公益社団法人・全日本トラック協会が実施しているものですが、その他にも様々な団体や組織が補助金・助成金制度を設けています。当社では事業所様ごとに最適な補助金・助成金制度をご提案することも可能ですので、悩みごとなどございましたらお気軽にお問い合わせ頂ければ、と思います。現役社長自らが今までの経歴を生かし、御社の課題に対して、昨今の物流業界を取り巻く様々な問題・環境変化に応じた対策をご提案させて頂きます。