今回のコラムでは、前回に引き続き海上コンテナ輸送にまつわるご質問にお答えして行きたいと思います。
Q. 海上コンテナってどれくらいの荷物が運べるの?
A. 海上コンテナの種類は大きく分けて20フィート(約6メートル)のものと40フィート(約12メートル)のものがありますが、このうち40フィートコンテナを例にして計算してみましょう。40フィートコンテナの長さ、幅、高さはそれぞれ12.2m、2.4m、2.6mなので、幅60cm、奥行40cm、高さ40cmのダンボール箱が720個入る計算になります(ただ、実際にダンボールを運ぶ際にはコンテナ内でパレットに載せられるため、正確には、それより少し少ない程度と言えるでしょう。一例として10%少ないと仮定すると、おおよそ650個程度のダンボール箱を運べるということになります)。ダンボールで例えるとイメージが湧きにくいかもしれませんが、普通乗用車にするとおおよそ2台、軽自動車にするとおおよそ3台程度言えばイメージがつきやすいのではないでしょうか。
Q. 海上コンテナって中に何が入っているの?
A. 海上コンテナで輸送されるものは様々です。コンテナという箱にさえ入れてしまえば、工業製品、食品、衣類何でも運べるのがコンテナの長所とも言えるでしょう。また、あまり知られていませんが、海上コンテナを輸送しているドライバーは自身が運んでいるコンテナの中身を基本的には知りません。ドライバーの仕事は荷物に一切触れることなく「運ぶ」だけであり、行き先の会社名と住所だけを知らされているケースも多々あります(もちろん、届け先の会社次第で積荷の想像はできるかもしれません)。コンテナの中身を見れないということは、どのような積み方をされているかということもわからないということであり、片荷(左右のどちらかに荷が積まれている状態)の場合には横転事故に繋がってしまうという危険も潜んでいるため、ドライバーには一定の熟練が求められます。
Q. 海上コンテナで海外から輸入する際の相場はどれくらい?
A. 輸入元の国や通関・輸送の手配を行う会社によって変わってくるので一概に価格を導き出すことはできません。比較的ウェイトが大きい項目としては海上輸送に関わる海上運賃、日本着後のドレージ輸送代といったところになりますが、通関実績が無い場合はX線検査や全量検査などのコンテナ検査代もかかってきます。また、期間では海上便のリードタイムはアジア方面であれば1週間〜2週間、アメリカ方面などでは2週間〜3週間ほどかかるケースが多いので、ある程度余裕をもって準備することが必要となります。
今回のコラムでは、海上コンテナの輸送という観点から簡単なご質問にお答えしました。また折をみて、様々なご質問にお答えしていきたいと思います。